ちまめの飼育部屋

カメ,イモリ、植物のお世話ブログ Fire belly babies

うちの飼育環境3(トウブドロガメ繁殖編)

今回は、トウブドロガメ(ミシシッピドロガメ)の繁殖について記します。

親亀(成体)は通年ベランダ飼育しています。

私が心掛けている事は、繁殖するしないに関わらず健康体に育てる事です。飼い主ならば当たり前の事なのですが、メスの命に関わることなので一番大切な事だと思っています。

まずは、普段のお世話や観察が大切になってきます。普段は痩せ過ぎず、太り過ぎずで餌の量なども観察しながら制限しています。

しかし、9月中旬からは冬眠の体力をつけさせるために多目に食べさせます。

そして、気温も下がって来る10月中旬から下旬、給餌を止めます。まだこの頃は、水槽に近付くとカメ達が寄って来て思わずご飯を与えたくなってしまいますが、グッと我慢です。ご飯を与えて食べたとしても体温が上がらず消化不良を起こしかねないので、冬眠させる場合は絶対に与えてはいけません。

気温の低下に比例して、カメの動きも鈍くなり冬眠に入ります。

冬眠についてはこちらの記事をご覧ください。⬇

kamehebiimori.hateblo.jp

翌年、冬眠明けをしてしばらくはカメの体力の回復に努めます。

普通に食べるようになり、体重も冬眠前に戻った4月下旬から5月上旬にペアリングをします。

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この時に、終わるまで見ていないと喧嘩をしたり、一方的に攻撃したりする時があるので注意が必要です。

交尾が終わり2匹が離れたらすぐに2匹を分けましょう。交尾後も喧嘩をする時があります。

交尾が成功したか不安な時は、後日改めてペアリングします。

交尾後、約1ヶ月半で産卵します。産卵前になるとメスは落ち着きなくケージ内を動き回るようになります。バシャバシャと音を立てて泳ぎ回ったり、陸に上がっても歩き回り外に出ようとしたり。この時に餌を食べなくなる子もいるようですが、うちの子達は産卵当日の朝も餌を食べていました。

このような兆候が見られたら産卵床をケージ内に入れるか、産卵場を別に作りそこに入れてあげます。

うちの場合は産卵床を入れます。登りやすいようにスロープを付けたプラケに、少し湿らせた川砂(握って形が崩れない程度)を入れ、陸場の代わりにケージにセットします。

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セット後にすぐ砂に潜り、産卵する場合もありますし、しばらく寄り付かなかったり、上がったり下りたり、砂に潜ったきり出て来なかったり、その時により色々なので、静かに見守ります。

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卵の確認はメスがいない時に、優しくかつ素早く行います。この時に卵を入れる容器を用意しておくと、卵を発見した時に慌てることがありません。私は、タッパーに湿らせた水苔を入れた物を孵化するまで使っています。

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卵を発見したらそっと掘り出し、卵の天地をひっくり返さぬように別容器に移します。分かりやすいようにマジックや鉛筆で印を付けるやり方もあります。

孵卵方法は、卵を取り出した時に使った容器が入る水槽を用意し、レンガを入れ、そのレンガの上面ひたひたに水を張りヒーターで温めます。

レンガの上に卵の入ったタッパーをセットし、水槽に蓋をします。蓋を全部閉めてしまうと、蒸れて結露が凄いので、様子を見ながら隙間を開けて調整します。卵の入ったタッパーに水温計を入れておくと、卵周りの温度がわかって安心です。蓋を開けなくてもわかる電子水温計(センサー部分と表示部分が別の物)が便利です。

私は卵周りの温度が25℃〜27℃になるようにしています。

卵の周りの水苔が乾いてきたら、霧吹きなどで水分を補い、水槽の水が減ってきたら水を足し、温度や湿度の調整で蓋を微調整して、孵化まで保ちます。

産卵から孵化までは100日前後、早い者で約80日で孵化します。

専用の孵卵器やポータブル冷温庫を使って孵卵する方法もありますが、お金がかけられないのでうちでは使っていません。

私のやり方は手間がかかりますが、孵化した時の喜びはその分、増していると思います。

卵は初め、透明感のある色をしています。有精卵の場合は、時間の経過と共に卵の中央部が白く濁り、透明感がなくなっていきます。

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写真のような帯状に広がり、ある程度進むと進行がゆっくりになっていきます。

孵化が近付いてくると、また一気に帯状の白濁が進み、最終的には全体が白くなります。この頃になると、ヒビが入る卵もあり心配になりますが、静かに見守りましょう。

そして、孵化開始(産卵日から約80日〜100日)。

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個体によりすぐに出てくる子や、少し割れた所から様子をうかがうようにしばらく出てこない子、色々です。

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孵化後、ほとんどの子が水苔に潜りタッパーの底の方にいます。底から覗いておへその辺りにゲル状の袋が付いていたら、そのまま孵卵器の中に戻し、完全に袋が吸収されるまで様子を見ましょう。

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袋が吸収され、おへそが閉まってきたらタッパーから取り出し、甲羅がかぶるくらいの水を張った容器に移動します。この時、プレートヒーターなどで加温します。

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その後、少し時間をおいてから餌(レプトミンベビー)を与えてみます。食べたか分かるように、10粒与えます。

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すぐには食べない子もいますので、一晩様子を見ます。翌朝、食べていないようなら水換え後、別の餌を与えてみます。私は冷凍赤虫を解凍して与えます。

環境に慣れて餌を普通に食べるようになったら、陸場を設けて水深を少しずつ深くして行きます。

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ここまで来れば後は普通に飼うことが出来ます。

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1つ注意点を挙げるとすれば、成体よりも臆病なので隠れたがります。この時に物の隙間に入り挟まってしまい溺れる事があるので、なるべく隙間を作らないようにしましょう。

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